大人の恋をしよう☆彡
私は、今日、ちゃんと笑えているのだろうか?
おばさんと話をしても、三上先輩と話をしても、私の頭の中は、ちーちゃんの事ばかり。
さっきの電話でおばさんが言っていた。
ちーちゃんは、昨日、私の部屋まで様子を見て来てくれたみたい。
何度か鳴ったような気がしたチャイムは、ちーちゃんだったんだと思った。
ちーちゃんやおばさんには悪いけど、今、どうしても、ちーちゃんに会うのは怖くて、私は大丈夫だとちーちゃんに伝えてほしいと、おばさんにお願いをした。
もう、仕事が始まっているばすのちーちゃんにこれ以上私の事で煩わす訳にはいかない。
どうにか気持ちを盛り上げたいのに、神様はなかなかそんな私の気持ちを汲み取ってはくれないらしい。
「雨・・・か・・・・」
バイトが終わり、外に出ると、ポツポツと振り出した雨。
まだ、小ぶりだったし、傘を買うのも面倒で。
私は急ぎ足で繁華街を歩いた。
だけど、雨足はどんどん酷くなり、傘を差してないのは、私ぐらい。
仕方なく、お店の軒先で雨宿り。
なかなかやみそうも無い雨にため息をつきながら、通りに目を向けると、向こうの通りに男女の集団がワイワイ言いながら歩いているのが見えた。
みんな、スーツ姿で会社帰りの人たちみたい。
ただ、そんなことをボーッと思っていたんだと思う。
そんな集団の中で、女の人が男の人の腕に自分の手をそっと添える。
彼女はとても楽しそうに彼を見上げて、何かを話している。
そんな彼女を彼は、微笑みながら頷いている光景。
とても微笑ましい光景。
・・・・・のはずなのに。
私の心はチクチクと痛み出す。苦しくて思わず声が漏れる。
「ちー・・・ちゃん。」