大人の恋をしよう☆彡

そう、微笑んでいる彼は、ちーちゃんだった。

今すぐ逃げ出したいのに足が動かない。

見たくないのに目が逸らせない。



見えなくなるまで私はずっと、その姿を目に焼き付けていた。


雨脚は、弱くなる所か、どんどんと激しくなるばかり。

でも、私は歩き出した。

トボトボとずぶ濡れになることも気にせずに。



私がいると前に進めないと思っていた、ちーちゃん。

でも、そんなことはなかったのかも知れない。

私が知らなかっただけで、知ろうとしなかっただけで、ちーちゃんはとっくに前に進んでいた。



マナちゃんを忘れた訳ではないと思う。

だから、私に彼氏が出来ることを許さないって怒ったんだと思う。

マナちゃんから幸せを奪ったのに、私だけが幸せになることをちーちゃんは怒っているんだと思う。



大丈夫なのに・・・・・。


私が一番よくわかっているのに。



誰よりもわかっている。

私に幸せになる資格などないこと。

誰かに好きになってもらうことも、私が好きになることも許されないってことも。
ちゃんとわかってるよ。






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