正夢絵本
2 実験
「……ん…」
あれから本に書いてあった通り、詰めて白いページを開て机の上に置き、自分のベッドで眠った。机とベッドの間が1メートルくらいはあったが、今まで願いが叶っていたのでこれは近くと認識されているらしい。
夢の世界へとやって来た沙耶は自分のベッドの上で目を覚ました。
「ふぁ〜。えーと今は…22時半か。うわっ、ちょっとだけ夢見て起きようと思ったのに3時間も寝ちゃってるよ!」
相当疲れてるのかな、なんて事を思いながらベッドから立ち上がった。
「さてと、何を願おうかな…」
特に叶えたい望みがないなと考え込む沙耶。しばらく考えると、ふとあることを思い出した。
「そういえば、冷蔵庫からなのに買い物するの忘れちゃったよ!」
沙耶は自分に嫌気がさしはぁとため息をつくと仕方なく次のように望んだ。
(誰でもいいから食べ物持ってきてくれるといいなぁー。)
チャラララチャラララチャーララ〜♪
今回は携帯電話の着信音が鳴った。沙耶が電話に出ると、電話の相手は中原であった。