正夢絵本
「……ん…」
夢の世界と同様に自分のベッドの上で目を覚ました。
「ふぁ〜。」
沙耶は大きく伸びをしてベッドから立ち上がり、本の置いてある机に向かった。
「まだ何も書いてない…。」
ページがまだ白い事を確認するとページを開いたままそれを手に持った。
そして夢と同じ様に望もうとした時だった。
チャラララチャラララチャーララ〜♪
望む前に着信音が鳴った。
「あれ?……そうか向こうでもう望んできたからこっちではしなくていいのか。」
妙に納得して、急いで電話にでた。電話の相手はもちろん中原であった。
中原の電話に応えて切ると、本をチェックした。だが、まだ何も変化がない。
ピンポーン
ドアを開けるとそこには夢と同様大きな袋を2つ吊した中原が立っていた。
「ごめんねこんな遅くに。」
「大丈夫だよ。どうしだの?」
理由を知っていても敢えて聞く。すると中原は夢と同じように理由を話した。
「……だから、半分貰ってくれる?」
「本当に!?わぁうれしいよ!」
「じゃぁ私帰るから。」
「うん。ありがとう。気をつけてね。」