天国と地獄の境界線がなくなる前に僕はもっとやるべきことがあったのかもしれない
 だけども自分の番号だけが、どれだけ探してもない。前後はあるのだが自分のだけがスポンとない。似た番号があるのにとか、自分が考えた番号はあるかどうか探したらあったりというような先ほど見た最悪の光景と衝撃的な映像がパッ、パッっとよぎって気分を滅入らせた。

 それと、親に報告をするという問題がむくむくと沸く。

 お会計を済ませて、駅のトイレに立ち寄ってみた。

 鏡に映った自分の顔は予想以上に真っ赤になっていた。この顔で電車に乗るのは恥ずかしいなと改札の方には向かわずにフラフラとあてもなく歩き出すと携帯が鳴った。親からかと画面を見ると彼女だった。

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