タクシー運転手と俺
俺は、友人と別れて繁華街でタクシーを拾おうとした。
友人は、酔っ払ってても何とか歩いて帰れる距離に住んでいたからタクシーを使わなくて良かった。
繁華街の深夜二時ともなれば、若者からおっさんまで皆酔っ払って威勢だけは、良く時々揉め事も起こってたから、タクシーは大通りでは、なかなか拾えない事もあったが、その日は、手を上げて一台目でタクシーが停まってくれた。
正に世界は、俺を中心に回ってるような気になったが、俺は、ここで少し冷静になり自分の住所をきちんと言い分かるなら行って欲しいとタクシーの運転手に言い大々の金額も一応確認した。
あちこちで暮らして来た人間のちょっとした知恵だよ。
タクシーの運転手の中には、言葉の違い等からよそ者だと思うととんでもない遠回りをする不届き者がいるのだ。
真面目な人がほとんどだがそういう運転手に間違えて乗ってしまうと大変だ。