君との甘い時間。~金髪ヤンキー×生徒会長な君~
梅雨と頭痛
下校時間。
彰人は見た目からは思い付かない図書委員で、
別段待ちたいときは図書室で無駄話をするし、
帰りたいときは帰る。
そんなゆるいことをしていた。
毎日図書室に行かなくては行けないわけでもなく、
今日はたまたま彰人が当番なだけ、
という話だった。
信博は基本的に『図書室』といういかにも女の子が集まりそうなところを好まなかった。
信博は別に女嫌いとかでもなくただ
「女が集まってくる」
だけの理由らしい。
「そういやお前、結局明日香ちゃんと付き合いたいと思うようになった訳?」
彰人が図書室の鍵を開けながら言った。
「前よりは思うようになった」
「お、進歩じゃん」
図書室の扉が開いた。