君との甘い時間。~金髪ヤンキー×生徒会長な君~
そのあまりに凛としている姿に、つい見惚れてしまった。
1年の時に噂で聞いたのは『かわいい』と『真面目』。
たまに廊下で見かけたら、目で追っていた。
2年のとき。
朝会で生徒会長として
校長に任命状をもらった明日香ちゃんは物凄くしっかりとしている芯が通ってるのが見ているだけでわかった。
そしてその次の日。
「アクセサリー、没取ですっ!」
ぷるぷる震えながら、指輪をすっと抜き取られた。
振り替えると、
そこには桐山明日香がいた。
廊下にいた生徒全員が停止したように思えた。
俺も至近距離のはじめての桐山明日香に、
約2年、想い続けた桐山明日香に、
指輪を取られた桐山明日香に、
見入ってることしかできなかった。
そこにつかつか歩いてくる女子が見えた。
まったく知らない奴だった。
そいつは明日香ちゃんの前に立ったかと思うと
乾いた音を出してビンタした。