ハッピーエンドに憧れて
なんか…空気が重苦しい。
どうしたんだろ、二人とも。
「久野くん…だっけ?」
「そうですけど」
「そっか、優奈にも彼氏が出来たのか。
優奈を守ってあげてね」
功ちゃんはそれだけ言うと
さっさと一人で帰って行った。
勘違いされた上に、振られたあたし。
はぁ…やっぱり功ちゃんは
あたしのこと妹としか見てないんだな。
「なんか、ごめんね?久野くんに迷惑かけちゃって」
「功介先輩はお前のこと…」
「やっぱりなんでもない」と言った。