ハッピーエンドに憧れて
ご飯を食べ終わり
「優奈、送ってく」
「いいよ、すぐそこだし」
功ちゃんがあたしの隣で靴をはく。
「あっ!ずりぃ、俺も」
爽汰が飲みかけのコーヒーを
置いて走ってくる。
「爽汰は受験勉強しなさい。功介送ってあげて」
おばさんがリビングから顔を出す。
「ありがとうございました、
とても美味しかったです」
「また、いらっしゃい」
外に出るともう真っ暗で、
長居し過ぎたかもと思うほどだった。
「なぁ、優奈…」
「ん?」
「久野とキスしてなかった?」
「えっ」