ハッピーエンドに憧れて
「男に可愛いは禁句だから、嬉しくないっつーの」
久野くんは複雑な表情を浮かべる。
男心はいろいろ複雑なのね。
「なるほど、勉強になります」
「功介先輩に、振り向いてもらいたいだろ?」
「えっ…、無理です。
だって功ちゃんはあたしのこと妹扱いするし…」
いたっ…
目に激痛が走る。
「どした?」
久野くんの心配そうな声が聞こえる。
「目が…痛いです」
「はぁ?見せてみろ」
久野くんが前乗りになりあたしの目を除き込む。