*小さな光*−幸せな未来へ−
お母さんたちの優しさ、温かさを知って、また涙が溢れた。
律はその涙を優しく拭ってくれた。
「それって、何かのおまじない??」
お母さんの口癖を知らない律は言った。
「お母さんの口癖。そして、あたしの名前の由来。」
「へー…。いい名前だね。」
「うん。あたし、この名前の通りたくさんの人を愛せてなかった。愛されてばっかだった…。」
「これから愛していけばいいよ…。そうすれば、自然とたくさんの人に愛されるから。」
律のそんな優しい言葉にまた涙が溢れそうになった。
でも、溢れそうになったのは涙だけではない。
律への気持ち…
いつから、あたしは律のことをこんなに思っていたんだろう…
いつから、律はあたしの中でこんなに大きな存在になってしまったんだろう…
「律…。実はね、もう1つ話したいことがあるの…。」
「何??」