*小さな光*−幸せな未来へ−
江藤さんは笑顔でそう言うと、施設に帰っていった。
今でも、本当にこれでいいのかなって思う。
本当に外泊届けを出してよかったのかなって…
家族の気持ちを知ることは、いいことなのかなって…
だけど…
律がいてくれるなら…
なんでも乗り越えられそうな気がしたんだ…。
「律…。」
「ん??」
「デート…楽しみだね!!」
「あぁ!!」
律は満面の笑みをあたしに向けた。
あたしは、その笑顔をいつまでも見たい…
だから、今はこのままでもいい…
友達のままでいい…
だって、友達は…
ずっと一緒にいられる特権だから…
そう思った。