*小さな光*−幸せな未来へ−
そう言った律は、まぶしいくらいの満面の笑みだった。
あーもう!!
そんな顔見せないでよ…。
あたしは、必死で溢れる気持ちを押さえ込んだ。
「もう着いたから、行こう!!」
あたしの手に温かいものが触れた。
「ちょっと、律!!」
律はあたしを引っ張ってどんどん前に進んでいった。
そして、着いた先は、もう席を取って待っている、家族がいるところだった。
「あ、愛ちゃんやっと起きたんだ!!」
「あぁ。」
お姉さんと律の会話で、あたしがどれだけ爆睡していたかがわかった。
そんなに起こしてたんだ…。
全然気がつかなかった…。
「ほら、愛ちゃん座って!!もう始まるから!!」
「は、はい。」
あたしは、お母さんの隣に座り、律はお兄さんの隣に座った。