*小さな光*−幸せな未来へ−
あたしの涙は止まることなく溢れてくる。
これは、好きの涙。
好きって気持ちって気持ちが抑えられなくて…
涙となって溢れてくるんだ。
「ご、ごめん。俺がここに連れてきたからだよなー。近くで見たかったよな。」
ううん。
そうじゃないよ、律。
「違うよ。この涙は悲しい涙なんかじゃない。幸せな涙なの。」
「幸せ??」
「うん。律と一緒にいられる幸せ。律とこのイルミネーションを一緒に見られる幸せ。律と話せる幸せ。それから、律がうれしいことを言ってくれた幸せ。」
あたしは、指で数えながら言った。
「まだまだたくさんあるんだよ。数え切れないくらい…。だって、律といれればそれだけで幸せなんだから…。」
そう言った瞬間、あたしの視界が律でいっぱいになって、唇にはやわらかい感触があった。
そして、ゆっくりと律の顔が離れていく。
その瞬間、あたしは律にキスされたことに気がついた。
「律…??あの…」
「それ以上しゃべるな。」