*小さな光*−幸せな未来へ−
「でも、愛ちゃんは信頼できる人がいるみたいだね!!」
「え??」
「信頼できる人ができたから、こういう相談したんじゃないの??」
信頼できる人…??
律が…??
確かにそうかもしれない。
あたしは、律のことを心のどこかで信頼していた。
わかっていた。
だけど、気づかないふりをしていた。
学校で受けたいじめによって、あたしは誰も信じられなくなった。
いや、誰も信じたくなかった。
信じれば、また傷を負うことになるから。
そして、律を受け入れれば、いじめに負けた弱い人間だと思ってしまいそうで…。
それが嫌で、律のことを信頼しようとしなかったのかもしれない。
いじめのことや自分の気持ちを話したいと思わなかったのかもしれない。