*小さな光*−幸せな未来へ−



あたしは、律から体を離した。


「だけどね、そんなのただの自分の妄想だった。お母さんとお父さんは、あたしにこの施設に入れと言ってきた。理由はたぶん、うつ病だから。うつ病の子供なんてめんどうだもんね。あたしはお母さんたちの心がすぐにわかった。だから、あたしはお母さんたちに迷惑かけたから…。お母さんたちの望みを叶えようと思って、この施設に入った。」



「お母さんたちの望みって??」


「あたしみたいな子供を育てるのがめんどう…。施設に預けたほうが楽…。それがお母さんたちの望み。たぶん、あたしは捨てられたんだ…。お母さんたちから。」



「それは違うよ!!!」


律は勢いよく立ち上がった。


「愛は気づいていないかもしれないけど、この施設は親がいない子供ばかりがいる施設なんかじゃない。わけありの子供も住んでいる施設なんだ。」



「そんなの知ってるわよ…。」


「何を知ってるんだよ。」


「だから、重い病気の子供とか、病院に通ってる子供とかが住んでるんでしょ??」


「それだけじゃないよ。」


「え…??」






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