男子二人、女子一人。健全なる共同生活。

何度目かの灰を払ったとき、礼音は突然話しかけられました。



「ねえ、君、ゲイでしょ？」


しかもとんでもない話題に、礼音は自分が話しかけられたのか分からず、とりあえず……声のした方、つまり斜め後ろを振り返りました。


さっきまで誰もいなかったのに。
気配もなく、いきなり、しかも女子の声で話しかけられて、もちろん動揺していましたが、表情には出していませんでした。

けれど、振り返った礼音は露骨に驚いてしまいました。