青空バスケ―another story―
「今、ハル君がどんな状況にいるのかはあたしにはよく分からないけど……。
でも、だからって……そうやって気持ちを隠すのはよくないと思う」
「……そんなに思い悩んでないから、大丈夫」
「その大丈夫は誰に言ってるの?
……自分に言い聞かせてるだけなんじゃないの?」
っ…………。
痛いところを突かれた気がした……。
「……風見君が言ってた。
ハル君は自分一人で何とかしようとするって……」
「……侑哉に何て言われた?」
「……風見君は心配してるんだよ、ハル君のことを。
ハル君が無理して体を壊すんじゃないかって……」
侑哉が……。
七海が俺の手を掴んだ。
その目は……心配で満ち溢れていた。
「……そんなに言いたくない?」
「……言っても、七海に余計な心配かけるだけだよ」
「それでいいの」
「え…………」
「それで……いいんだよ。
心配なんてかけてなんぼ、かけられてなんぼでしょ?
風見君だって……多分イッ君だって、それを望んでると思う」
「……七海」
……侑哉もイツも……七海も。
こんな俺を心配してくれてる。
俺達の頭上では……星がキラキラと輝いていた。