青空バスケ―another story―
公園を出て、俺の家に向かって歩く。
学校を出たときより何倍も気持ちが楽だ。
……それは全部、今俺の隣を歩いてる女の子のおかげなわけで。
「そういえば、今日こんなに遅くて大丈夫?
ご飯とか……」
「大丈夫だよ。
今日はお父さんが休みの日だから、作ってくれてると思う」
「そっか。よかった」
七海は小さな母親だから。
海里にとっても、お父さんにとっても。
「スランプ……良くなりそう?」
「んー……どうだろうな。
気持ちは落ち着いたんだけど。
でも……まぁ、明日からどうするかは決めたよ」
「え?」
「俺のためにも、チームのためにも最善の策」
首を傾げた七海の頭をそっと撫でる。
「バスケはチームプレーだから」
俺一人の問題じゃない。
明日、監督と部長に……伝えてみる。
俺の決意を。