青空バスケ―another story―
次の日の放課後。
俺は着替えないまま体育館の隅で話をしている監督と部長の元へと歩いていった。
「陽斗?
お前、早く着替えて……」
部長の声を遮って、俺は口を開いた。
「監督、部長。
お願いがあります」
驚いた顔をする部長と、ニヤッと何かを悟ったように怪しく笑う監督。
「何だ、言ってみろ」
練習をしていた部員達が不思議そうに俺達の方を見てきた。
監督はさっきからニヤニヤしてる。
「今度の試合……俺をスタメンから外してください」
驚く部長に俺が言うことが分かってたかのように笑う監督。
周りの部員達も声をあげた。
「浦山!お前、それ本気なのかよ!」
「お前が抜けたら、戦力が……!」
そんな中、侑哉は俺の方を見て口元を緩めた。
イツは……うん、ボールと戯れてた。