青空バスケ―another story―
白石君に連れて来られたのは人通りの少ない廊下。
さっきまでガヤガヤしてたのに、ここに来るとすごく静かだ。
「どうしたの?」
「あの……さ」
「ん?」
白石君はじっとまっすぐ俺の目を見た。
「浦山と付き合ってるって……本当?」
「え……うん。
本当だけど……」
そう言った瞬間、白石君の顔が暗くなった気がした。
何だろう……?
「そっか……。
ただの噂だと思ってたけど……本当だったんだ」
「噂か……。
まぁ、そう思ってる人は多いかも。
見た感じ釣り合ってないし……」
「あ……いや、そういう変な意味で言ったんじゃ……」
「分かってるよ」
今のは……あたしが心の中で思ってたことだったから。