青空バスケ―another story―

次の日。

あたしが教室に入ると、浦山君と友達二人が楽しそうにお喋りしていた。

あれは多分……大崎君と風見君。


あたしが自分の席にカバンを置くと、浦山君があたしが来たことに気づいたのかにっこり微笑んだ。


「おはよ」

「お、おはよ……」


あ……挨拶されちゃった。

どうしよう……たった一言の挨拶だけなのに胸がドキドキしてる……。


重症だ……。


「七海ー、おはよ!」

「おはよー」


その後友達と話をしながらも、後ろが気になってしょうがなかった。

胸の鼓動がずっとうるさかった……。


あたしの席が浦山君の後ろだったらよかったのに。

後ろだったら浦山君のことが見れたから。


なんて思ったりもしちゃう。


好き。


……でも、あなたは手が届かない王子様。


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