青空バスケ―another story―

その日の帰り道。

俺は七海と二人で帰っていた。


「寒くなったね~……」

「もう来週はクリスマスだもんな」


今年も早かったな~……。

何か年をとるにつれて早くなってる気がする……。


チョイチョイ、と手をつつかれた。


その意味をすぐに理解して、俺よりも小さな手を握る。


「冷たいな……手」

「うん」

「手袋とかしないの?」

「だって………」


ん?と俺が聞き返すと、七海は下を向いて顔を真っ赤にしたまま小さな声で答えた。


「手袋したら……ハル君の温かさが分かんないもん」


………………。


………どうしよう。

可愛すぎる………。


こういう不意打ちは本当に……くる。

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