青空バスケ―another story―

―翌日―


「……え?」

「だから。
マネージャーに空きある?」

「いや……別に何人いても構わないけど……どうした?」


朝、教室に入ると真っ先に七海に聞かれた。


「海里がね、クリスマスは友達の家でお泊まりでパーティーするんだって」

「へぇ~、楽しそうじゃん」

「そしたら、あたし一人になっちゃうから……だから、みんなと過ごそうかなって。
香織も萌りんも……ハル君もいるし」


ちょっと照れくさそうにそう言う七海。

……うん、可愛い。


「いいよ。
監督には俺から言っておくから」

「本当!?
ありがとう、ハル君!」

「七海、バスケ好きだって言ってたしな」

「うん!
すっごく楽しみ!」


ありがとう!ともう一度言って、七海は篠山の方へ嬉しそうに駆け寄って言った。


「……いいなー。
彼女と過ごすクリスマスかぁ……」

「イツだって松山がいるじゃん」

「香織ちゃん、まだ彼女じゃないし……。
そういう侑ちゃんはどうなのさ」

「んー……どうだろうな」

「え!?侑ちゃん、まさかの裏切り!?
ハル、侑ちゃんが!!」

「陽斗、コイツ黙らせろ」


ははっ……。

寒いのに元気で何より……。

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