青空バスケ―another story―
チャイムが鳴って、ホームルームの時間。
だけど先生がなかなか来ないから、みんな自分の席に座りながら周りの人とお喋りしてる。
……残念ながらあたしの回りには仲の良い人がいない。
で、でも、仲良くなるチャンスだよね!
よし!
「伊沢」
「は、はい!」
突然誰かに名前を呼ばれて振り返ると……
「……浦山君」
浦山君だった……。
爽やかな笑顔であたしのことを見ていた。
「ど、どうしたの?」
「後ろ。
虫ついてる」
「へ!?
ちょっ……ヤダヤダ!!
取って!!」
「待って、今取るから……ちょっと、動くなって……」
浦山君がそっとあたしの背中に触れた。