青空バスケ―another story―
キャプテンの彼女
七海side

すごい……。

何か……いろいろとすごい。


「冴木!!
さっさと動け!!」

「山原!!
ボール持ちすぎだっつーの!!」

「集中しろ、青木!!」


飛び交う監督の怒号……。


一年生達はハーハー言ってる……。


大変だ……。


「あーあ。
監督、張り切っちゃってるよー」

「ほぼ八つ当たりだろ。
クリスマスに一緒に過ごす彼女がいないから」


コートの外でそんな一年生と監督を見ながら話すイッ君と風見君。


「いつもあんなにすごいの?」


香織が聞くと、風見君は苦笑いしながら首を横に振った。


「試合前はいつもあんな感じだけどな。
今日は……」

「半月前に彼女にフラれたらしいよー」


なるほど……。

だからか……。


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