青空バスケ―another story―

ドリンクを作り終えて外に出ると、二年生はミニゲームをしている最中だった。


「すげぇ。夢の対決じゃん」

「風見君?」


いつの間にか風見君があたしの横にいた。


「試合は?」

「俺は今は休憩中。
それより、見ろよ」

「え?」


風見君に言われた通り、コートの方を見ると……


「ハル君と……イッ君?」

「陽斗チーム対イツチーム。
我らがキャプテンと部内一のお調子者」

「夢の対決なの?」

「今までありそうでなかった組合せ。
俺も初めて見る」

「そうなんだ」


……ハル君、笑ってる。

すごく楽しそう……。


「さっきまで忙しそうだったのに……」

「アイツの原動力はバスケだから。
バスケするときだけはいっつも笑ってる」


そういえば……ハル君がバスケしてるのをちゃんと見るのは初めてかも。

こっそり覗いたり、海里とやってるのは見たことあるけど……

ああやって練習してるハル君は初めてだ……。


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