青空バスケ―another story―

「あのっ……」


風見君と話していると、後ろから声をかけられた。

振り返ると一年生が立っていた。


「すみません……ちょっとケガしちゃったんですけど」

「あ!大変!
風見君、救急箱は?」

「部室に置いてある」

「じゃあ、部室行こっか」






救急箱を発見し、一年生の手当てをする。

こんなもんかな……。


「すごく手際いいっすね」

「弟がよくケガするからね。
慣れてるの」

「へぇ~。
ちなみに浦山先輩の手当てをしたことは?」


ニヤニヤ笑いながら聞いてくる一年生。


「あ、ありません!」

「なーんだ。
でも、伊沢先輩ですよね?
浦山先輩の彼女って」

「そうだけど……誰かから聞いたの?」

「彼女がいるってのは聞いてましたけど、三人の内誰なのかは聞いてませんよ」

「え……じゃあ、どうして……」


すると、一年生はにっこり笑った。

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