青空バスケ―another story―

ドキン……と胸が反応する。

浦山君はあたしの背中から虫を取ると、窓の方まで行って外に捨てた。


「あ……ありがとう」


あたしがお礼を言うと、浦山君は優しく笑った。

その笑顔にまた胸がドキドキする……。


「虫、苦手なの?」

「ダメ!
あれは気持ち悪い!」


あたしが大きな声でそう言うと、ははっ!と浦山君が笑った。

はっ……恥ずかしい……。


「そんなにダメなんだ?」

「……聞くだけでもダメ」

「分かった。
じゃあ、この話はもうおしまい」


そう笑いながら言う浦山君。

……爽やか。

爽やかすぎる……。


モテるんだろうな~……やっぱり。

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