青空バスケ―another story―

昼休み。

あたしは萌りんと香織と一緒に屋上に来ていた。


ポカポカでとてもいい天気だった。


「気持ち~。
やっぱ春っていいね!」

「香織は春って感じよね」

「そう?嬉しいなぁ~」


ゆったりとした会話。

心地良い三人の時間。

萌りんと香織が同時にあたしの方を見た。


「七海……大丈夫?」


香織があたしの膝に手を置いた。


大丈夫、なんて笑顔では言えなくて……今のあたしはどうしたらいいか分からなくて……。


「何があったのか……話してくれる?」


優しい声でそんなこと聞かれたら……もう甘えるしかなかった。

自分がどうしたらいいのか……どうしたいのか……さっぱり分からなかった。

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