青空バスケ―another story―
陽斗side

教室に戻ると、入り口の方で七海と侑哉が話をしていた。

……二、三日連絡取ってないだけですごく久しぶりに感じた。


「七海」


声をかけるとビクッと大きく反応した。


「ハル君……」

「七海、あのさ……」

「ごめん、あたしもう戻らなきゃ。
ありがとね、風見君」


……逃げられた。


そんなんばっかだ。

あの、一緒に桜を見た日以来……七海はまともに俺と会話してくれない。


あの時は別に普通だったよな……?


俺、何か悪いことした……?


「陽斗」

「侑哉……えっと……何話してた?」

「特には。
松山に会いに来たみたいだったけど」

「……そっか」


その時、松山がニコニコしながら教室に入ってきた。


「ふんふんふーん♪
……あれ、ハルちゃん。
顔暗いよ?」

「……そう?」

「侑ちゃんにいじめられた?」

「何でそうなるんだよ」

「なぁ、松山……」

「ん?」

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