青空バスケ―another story―

その日。

部活が終わってすぐに俺は走って学校を出た。

向かう先はいつもの公園。

あそこにはストバスが併設されている。


「海里!」


ちょこんと一人でベンチに座ってる海里に遠くから声をかけた。

すると、海里は笑顔で立ち上がって大きく手を振った。


「ハル兄ちゃん!」


駆け寄ってきた海里を軽く抱き止める。

相変わらず可愛い。


「パパ、何か言ってた?」

「7時になったら迎えに来るって」

「了解。
あと30分ぐらいか……」


すると、海里がチョンチョンと俺のブレザーの裾を引っ張ってきた。


「バスケやろ、ハル兄ちゃん」

「そうだな」


俺はカバンからバスケットボールを取り出した。



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