青空バスケ―another story―

「今日さ、香織ちゃんに会ったんだよ!」

「それで?」

「挨拶されちゃった!
おはようって……もう、超可愛い!!」


うるせぇ、と侑哉がイツに軽くチョップを喰らわせてた。

挨拶しただけでこんなにテンションが上がるイツはピュアだと思う。


……でも。

何となく自分にも当てはまる部分があることに、今気づいた。


伊沢と挨拶を交わせたら……嬉しい。


「……恋、ね」


まさか……とは思いつつも、伊沢のことが気になってしょうがない。

知り合ってそんなに日は経ってないけど……あの日。

初めて会った時から何となく気になってた。


一目惚れ……みたいな?


「そんなに好きなら早く告れよ」

「分かってないな~、侑ちゃんは。
こうやって片想いしてる時期が一番楽しいしんじゃん!」

「お前は女子か」


いつからだっけ。

イツが松山のことを好きって言い出したのは。


イツは松山に一途だ。


それが松山に届いてるのかは分からないけど松山のことを話すイツは幸せそうだ。

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