青空バスケ―another story―
家族と恋人、どちらを取りますか。
陽斗side
「じゃあ……パリに行ったら、ハル兄ちゃんには会えない?」
「会えなくはないよ。
でも、今みたいにすぐに会えるってわけではないな」
その時……海里の目が潤んでるのが分かった。
泣いてる……。
「海里……」
「っ……ボク……そんな遠いところに行くのっ……?」
「え………?」
遠いところに……行く?
「海里……パリに行くのか?」
「パパのお仕事がっ……お引っ越ししたからっ……」
仕事が……引っ越し……。
……転勤。
その二文字しか思い付かない。
そうか……だから七海は……。
「ハル兄ちゃんとっ……まだバスケしたいっ……」
「海里………」
「っ……でも、ボクが泣くとお姉ちゃんが心配するからっ……だから……内緒だよ……?」
……涙目でそう言う海里を、黙ったまま抱きしめた。
海里は……いつもお姉ちゃんのことを考えてる。
お姉ちゃんのことを誰より心配してる。
……泣きたいのに、我慢してたのかな。
海里は俺の胸に顔を寄せて……いつまでも泣き続けた。
「じゃあ……パリに行ったら、ハル兄ちゃんには会えない?」
「会えなくはないよ。
でも、今みたいにすぐに会えるってわけではないな」
その時……海里の目が潤んでるのが分かった。
泣いてる……。
「海里……」
「っ……ボク……そんな遠いところに行くのっ……?」
「え………?」
遠いところに……行く?
「海里……パリに行くのか?」
「パパのお仕事がっ……お引っ越ししたからっ……」
仕事が……引っ越し……。
……転勤。
その二文字しか思い付かない。
そうか……だから七海は……。
「ハル兄ちゃんとっ……まだバスケしたいっ……」
「海里………」
「っ……でも、ボクが泣くとお姉ちゃんが心配するからっ……だから……内緒だよ……?」
……涙目でそう言う海里を、黙ったまま抱きしめた。
海里は……いつもお姉ちゃんのことを考えてる。
お姉ちゃんのことを誰より心配してる。
……泣きたいのに、我慢してたのかな。
海里は俺の胸に顔を寄せて……いつまでも泣き続けた。