青空バスケ―another story―

「あ……いた!」


入ってきたのは篠山だった。

篠山は入ってくるとすぐに俺のところに来た。


「浦山!
七海がいなくなった!」

「………は?」


いなくなった……?


「ちょっ……それ……どういうこと?」

「あたしもよく分かんない……。
気づいたら教室にいなくて……香織と探してたんだけど……。
下駄箱に靴がなかったのよ……」


てことは……外?

校外ってこともあり得る……。


「ねぇ、どこか心当たりない?
七海が行きそうな場所とか……」


七海が行きそうな場所……?


七海が………


……その時、俺の頭の中に一つの景色が浮かんできた。


「……まさか……」


俺は教室を飛び出した。

みんながビックリしてたけど、そんなの気にしてられない。


「浦山!?」

「篠山。……陽斗に任せておけ」

「………うん」

< 187 / 300 >

この作品をシェア

pagetop