青空バスケ―another story―
七海side

……気づいたら学校を抜け出してた。

気づいたら……この場所にいた。


いつもの公園のベンチ。


ハル君との思い出が詰まった……この場所。


……あたしは決めた。


どうするのか……決めた。


……ハル君に話さなきゃいけない。


分かってるのに……体が逃げ出した。


「弱虫………」


小さな声でポツリと呟いた……。


ハル君に連絡しなきゃ……。

……あ、ケータイは学校だ。


カバンごと置いてきちゃったんだっけ……。


戻らないと……。

そう思って腰を上げた……その時だった。


「七海!」


聞き慣れた……大好きな声が聞こえてきた。



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