青空バスケ―another story―
あたしがある物の前で足を止めると、ハル君は「うっ……」と小さく声を出した。
まぁ、何となく予想はついてた反応だけど……。
「これ」
「これって………プリクラ……」
どうしても記念にハル君と撮りたかったの。
ハル君は苦笑いしながらあたしの方を見た。
「マジ……?」
「マジ」
ハル君はふぅっと息を吐くとあたしの手を引いて歩き出した。
「ハル君?」
「いろいろ種類あるんだな。
全然分かんないけど……」
「え……撮ってくれるの?」
もうちょっと反抗するかと思ってたのに……。
何か意外かも……。
「今日は七海の行きたいとこに行くって言ったじゃん」
「ハル君……」
「……七海とだけ。特別」
ハル君……!
あたしは嬉しくてハル君の腕に抱きついた。