青空バスケ―another story―
いつもの公園のベンチに二人で並んで座った。
他愛もない話を……した。
「……ハル君、もうすぐ予選始まるの?」
「あぁ……もうすぐ」
「今年は行けるといいね……インハイ」
「……そうだな。
でも、今年は結構いい感じだと思う」
「そうなの?
……ハル君の指揮のおかげだね」
「ははっ……みんなに助けてもらってばかりだけど」
イツとか侑哉とか。
みんな……手助けしてくれる。
それがあっての俺だから……。
「……観に行きたかったな。
……ハル君の試合」
思わず七海の顔を見た。
七海は下を向きながら……寂しそうに笑っていた。