青空バスケ―another story―

「……また、どこかに行こう。
一緒に過ごそう。
バスケだって……いくらでもやるよ」

「え………」

「今度……七海が帰ってくるときまで……待ってるから」


……別に二度と会えなくなるわけじゃない。

まだ学生の俺達にとっては、そうすぐに会いに行ける距離じゃないし……連絡だって簡単にはできない。

でも……これが最後の別れじゃない。


また……会えるから。


そしたら……七海のやりたかったことを全部やろう。


その時まで……俺は待ってるから。


「でも……あたし、いつ帰ってくるか分からないんだよ……?」

「……うん」

「一年かもしれないし……もしかしたらずっと向こうにいるかもしれない……」

「……もしそうなったら、俺が迎えに行くよ」

「ハル君が大学生になって……大人になったら……もっともっと素敵な人に出会うかもよ……?」

「そんなことないと思うけど。
……それでも待ってる」


七海以上に好きになれる人なんて……この先現れないと思うから。


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