青空バスケ―another story―
「っ……ハル君のこと……信じていい?」
「……あぁ」
「ずっと……好きでいていい?」
「……もちろん」
俺は七海を体から離し、まっすぐ七海の目を見た。
七海の目からは次から次へと涙が溢れ出していた。
「……待ってるよ。ずっと……。
……約束」
そっと小指を差し出すと、七海がゆっくりと細い指を絡めた。
……本当は離したくない。
この俺よりも小さな指も……華奢な体も……全部。
行くな、とは言えない。
もし言ったら……七海はここに留まっただろうか。
……いや。
例えそうなったとしても……俺はきっと後悔する。
七海は家族といるべきだ。
お父さんと海里は七海を必要としてるし……七海も二人を必要としてる。