青空バスケ―another story―
俺は七海が好きだ。
……だからこそ、一番幸せだと思う道を行かせてあげるべきだ。
親指でそっと七海の涙を拭う……。
真っ赤になった目。
ウサギみたい。
……俺はそんな七海に優しくキスをした。
一度離れてはまたくっつき……くっついては離れ……。
今だけは時間を忘れて……何度も……何度も唇を重ねた。
「……愛してる」
今まで会った誰よりも。
そして……きっとこれから出会う誰よりも。
「ハル君っ………」
涙を流しながら俺の名前を呼ぶ君が愛しくて……。
このまま時間が止まればいいって……本気で思った。
そんなの叶わないって分かってるけど……そう願わずにはいられなかった。