青空バスケ―another story―
25歳になった俺。
今は会社員として普通に働いている。
「じゃあ、目玉焼きには?」
「醤油」
「えー!ソースだよ!」
俺の前で世界一どうでもいい話をしてる二人。
大和と栞奈。
あんなに小さかった二人が今では高校二年生だ。
しかも、付き合ってる。
何でも予選の決勝戦の帰りに大和が告白したらしい。
俺は時々こうして高瀬家に遊びに来る。
「……あ、そうだ。
栞奈、明日は朝七時集合な」
「えっ……聞いてないよ?」
「だって言ってないし」
こんな二人を見てると……今でも思い出す。
……栞奈は覚えてるかな。
看病された時のこと……。
……いや、覚えてないか。
あの時は朦朧としてたもんな。