青空バスケ―another story―
そんな時……俺の運命を大きく揺るがす出来事が起こった。
いつものように仕事を終えて家に帰り、一息ついていたときのことだった。
突然、俺のケータイが鳴り出した。
……大和から?
「もしもし?」
《もしもし、ハル兄?》
「どうした?
大和が電話なんて……」
メールならたまに来るけど、電話なんて珍しい。
《ハル兄、中山暁弥って知ってる?》
「中山?
あぁ、知ってるけど」
時々監督に頼まれてアズイチの練習を見に行くから知ってる。
期待の二年生だ。
「中山がどうかしたのか?」
《アイツから聞いたんだけど……この前、ハル兄のことを聞いてきた三里の中等部の三年がいるらしい》
「三里?」
あそこに知り合いはいないけど……。
しかも中学生なんて……。
《浦山陽斗は今どこにいるか知ってますか……って》
「それで?何て答えたんだ?」
《その時は監督もいなかったし、ハル兄がどこに住んでるのかとかも知らなかったから、時々練習を見に来るとだけ伝えたらしいんだけど……》
三里の中等部の三年……。
……誰だ?
全く思い付かないんだけど……。