青空バスケ―another story―
「名前とか聞いてないの?」
《名前?
……あ、えっと……》
電話の向こうで大和が何かを漁る音が聞こえた。
メモでもしてあるのか?
《んーと……イザワ カイリ……?》
その名前を聞いた瞬間……俺の動きが止まった。
イザワ カイリ……?
伊沢海里……。
……海里?
《ハル兄、知り合いか?》
「ちょっ……大和!!
すぐにソイツと連絡取れないか!?」
《は……?
まぁ……三里に先輩がいるから、取れなくはないかもしれねぇけど……》
「頼む!
何とかして連絡取ってくれ」
《あぁ……分かった。
じゃあ、連絡取れたらまた伝えるわ》
そう言って電話が切れた。
海里が日本にいる……。
しかも学校に通ってるってことは……ちょ
っと前に帰ってきてた……?