青空バスケ―another story―
「今度遊びに来てね。
侑ちゃんも一緒に」
「じゃあ、二人の結婚祝いに飲みに行こうかな」
「ベロンベロンに酔ったら追い出すからね」
「ははっ、恐妻だな」
「失礼な!
優しい奥さんになるよ」
んー……でも松山の尻に敷かれてるイツの姿が想像できる。
「……樹はね、いつもあたしのワガママに付き合ってくれるの」
「ワガママ……?」
「……あたし、どうしても結婚式に七海を呼びたくて」
俺が黙ったまま松山の顔を見ると……松山は下を向いたまま失笑した。
「連絡も取れないのにどうするのって話たよね。
……分かってるの、それは」
「松山………」
「でも……七海はあたしの親友だから。
諦めきれなくて……」
……そうだよな。
ずっと仲良かったもんな。
「そしたらね、樹が言ってくれたの。
……ゆっくりでいいよって。
式を挙げるのはいつでもできるから、あたしの好きなタイミングでいいって……」
あのイツがそんなことを……。