青空バスケ―another story―

次の日曜日。

俺は東第一高校の前にいた。

海里との待ち合わせ場所だ。

向こうから指定された。


海里は俺のことが分かるだろうか……。


……いや、むしろ成長した海里の姿が俺に分かるのか……。


「七年……だもんな」


背だって伸びてるだろうし、声変わりたってして……。

まぁ、俺はあの時からちょっと老け……いやいや、大人びただけだから分かりやすいとは思うけど……。


そういえば……ここ、海里と初めて会った場所だっけ。


あの時、海里が七海のために傘を持ってきてて……海里の家まで俺が送り届けようとして……。


懐かしいな……。


あれは八年も前か……。


「……あの」


横から声をかけられ、俺はゆっくり声のした方を向いた。



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