青空バスケ―another story―

帰国……?

しかも二年前……?


「ハル兄ちゃん……知らねぇの?」

「七年間、ロクに連絡取ってないから……」


海里はガックリと肩を落としてため息をついた。


「ハル兄ちゃんなら姉ちゃんの居場所知ってると思ったんだけど……」

「……どういう意味だ?」


……海里の様子がおかしい。


明らかに落ち込んでいる。


「姉ちゃん……俺の中学入学と同時に日本に帰国したんだ。二年前に」

「本当に……?」


海里はコクリと頷いた。


「だけど……帰国してからケータイの番号もアドレスも全部変えたみたいでさ……俺も親父も居場所が分からないんだ」

「日本のどこにいるか分からないってことか……」

「多分東京にはいると思うんだけど……。
姉ちゃんが住んだことあるのって東京だけだし……」


……七海が日本にいたなんて。

しかも二年も前から……。
< 239 / 300 >

この作品をシェア

pagetop