青空バスケ―another story―
帰国……?
しかも二年前……?
「ハル兄ちゃん……知らねぇの?」
「七年間、ロクに連絡取ってないから……」
海里はガックリと肩を落としてため息をついた。
「ハル兄ちゃんなら姉ちゃんの居場所知ってると思ったんだけど……」
「……どういう意味だ?」
……海里の様子がおかしい。
明らかに落ち込んでいる。
「姉ちゃん……俺の中学入学と同時に日本に帰国したんだ。二年前に」
「本当に……?」
海里はコクリと頷いた。
「だけど……帰国してからケータイの番号もアドレスも全部変えたみたいでさ……俺も親父も居場所が分からないんだ」
「日本のどこにいるか分からないってことか……」
「多分東京にはいると思うんだけど……。
姉ちゃんが住んだことあるのって東京だけだし……」
……七海が日本にいたなんて。
しかも二年も前から……。