青空バスケ―another story―

しばらくすると、ドアが開く音と社長の声が聞こえてきた。

だんだんと大きくなっていく話し声。

こっちに来てる……?


「こちらが仕事場になっております」

「何だか雰囲気がいいですね」

「そう言って頂けると嬉しいです」


ははっと笑う社長と若い男性の声。

……この声……どこかで聞いたことが……。


「風見さん、少し見学されていきますか?」


…………………ん?

……風見?


風……見?


ウソっ………!?!?


あたしはガタン!と音をたてて立ち上がった。


「伊沢……?」

「七海?どうしたの?」


久坂君と唯が驚きながら声をかけてきた。


あたしの立ち上がった音に気づいたのか、風見君がこっちを向いた。

そして……固まった。


「……か……風見君!?!?」

「え……伊沢!?!?」

< 248 / 300 >

この作品をシェア

pagetop