青空バスケ―another story―
「やっぱ、陽斗カッコイイ~。
ね、なっちゃん!
一枚ちょうだい!」
「ダーメ。
香田ちゃんに渡したら何されるか分かんないし~」
「何にもしないってばー」
でも、本当に懐かしいな~……。
この中には全く会ってない人とかもいるし。
後輩とかはあんまり会ってないかもな……。
「浦山、お前が部長だったんだって?」
「はい。一応」
「陽斗、都内じゃちょっとした有名人だったんですよ」
「え、マジで?」
タケがニヤリと笑いながらこっちを見た。
「ウチの学校、都内では強豪校で。
そんな学校で唯一、一年からスタメンに選ばれてエースだったもんだから。
しかもカッコよかったし。
一年の時は陽斗のおかげでベスト8まで行ったんですよ」
「タケ、大袈裟」
俺のおかげでも何でもないって。
先輩達とのチームワークのおかげ。
「でも、そんなに強い学校だったのにマネージャーはいなかったんだな。
女の子が一人も写ってねぇし」
「集めたところで、どうせ陽斗目当ての女の子しか来ないですからね~」
「ははっ!
お前はどんだけ人気者だったんだよ」
先輩に肩を叩かれた。
別にそんなに人気者でも……
「あ、でも……」
タケが何かを思い出したようにアルバムを捲り始めた。